meiguiyouxiangのひとり旅

会社員が、週末+少しの年休で旅行しています。たいていひとり旅です。

死者の日2023 en メキシコ② 〜 オアハカ1日目

コロナ明け初の海外旅行はメキシコへ。

3泊6日の1日目です。

 

タクシーで快適

Don Alfonso

朝、ホテルにドライバーさんが迎えに来る。

名前はアルフォンソさん。

私はこのとき、アルフォンソという、いかにもラテンアメリカな響きの名前の人と初めて会って、遠いメキシコに来たんだなぁと実感しました。

その後、旅行の終盤でマルコさんとも出会うのですが、これまで複数のマルコ(イタリア人)と面識があったので、アルフォンソほどのエキゾチックさは感じなかったです。

 

アツォンパ墓地 Municipal Pantheon Atzompa

アツォンパ遺跡へ登る手前にある、アツォンパ墓地に立ち寄ることに。

PELIGRO@アツォンパ墓地前

アツォンパ墓地

アルフォンソさん曰く、地方によって、お墓の飾り付けに違いがある。ここはマリーゴールドを敷き詰めるタイプではない(と言っていたんだと思う、たぶん)。

私は墓マイラー*1を目指していた頃があって、これまで異国の墓地にもけっこう行ってる方だと思うのですが、確かにここまでデコレーションされてるのはあまり見たことがないかも、、という感想。

 

アツォンパ遺跡 Zona arqueológica de Atzompa

実は遺跡の類にはあまり関心がありません……どこの国でも。

でも付近に行ったからには見ておいたほうがいいよねと思い、アツォンパ遺跡へ。モンテアルバン遺跡のほうが有名みたいだけど、ものすごく観光地化されてても……と思って。*2

お天気も良く、ここでもメキシコに来た感が一気に盛り上がる!

アツォンパ遺跡

当初の予定では、この後サンアントニオ・アラソラ村に行くはずだったのですが、アルフォンソさん曰く、テオティトラン・デル・バジェのお墓の飾り付けが、また趣が違うらしい(と言っていたんだと思う、たぶん)。

テオティトラン・デル・バジェへは、この翌日に自力でバスで行くつもりだったのだけど、今日このままアルフォンソさんの車で行くのが良いのでは?という考えが浮かぶ(理由は後述)。

というわけで、ルート的には遠回り感があるけど、予定変更。

途中、オアハカの街全体を見下ろせる高台や

メキシコ感満載の幹線道路

またトゥーレの木などを経て、テオティトラン・デル・バジェへ。

 

テオティトラン・デル・バジェ Teotitlan del Valle

ここに行った目的は、サポテカ族による羊毛タペテを購入すること。

工房をあちこち回って吟味するようなイメージでしたが、まずはじめに、事前に調べていた工房に行ったところ、いきなり運命の出会いをして即決してしまう。

inspire-tokyo.com

矛盾するようですが、典型的な伝統柄ではないのがいいな……と思っていて、いろいろなメディアで「デザイン性が高くモダン」と紹介されていたこちらの工房で、一眼見て「これだ!」と思えるタペテと出会うことができました。Edgardoさんデザイン、お母さんのLindaさんが織ったものです。

 

さて、アルフォンソさんは、工房をいろいろ回ったあと、墓地に行って、家族が集まって飲食しながら先祖を迎える様子を見学するプランを考えていたらしいのだけど、買い物があっさりと完了してしまったため時間が早く、なんとなく墓地を見ただけで終わってしまう。

Linda Zapotec’s で、彼らも今日の午後にお墓に持って行くために準備されていた「タマレス(Tamal Oaxaqueño)」を帰り際にくださった。一見ちまき風で、これをお墓参り時に食べるって、なんか親近感わくやん〜と思ったけど、見た目に反して中の具がかなりスパイシーで、そこはやっぱりやっぱりメキシコ。

 

テオティトラン散策についてですが、例えば日本でもよく売られている有名作家アイザックバスケス氏(Isaac Vasquez)の工房から、今回私が購入した Linda Zapotec’s まで、Google map上では徒歩40分。道中まあまあ勾配がありました。

もちろん他にも工房は無数に点在していて、暑いなか徒歩で見て回って、あれこれ比較するのは難しいのではと個人的には思いました。つまりこれが、自力ではなくタクシーで行くことにした理由です。

 

ひたすら徒歩

ニートファレス市場 Mercado Benito Juárez

宿に戻ってアルフォンソさんツアーは終了、休憩したあとセントロを散策。

日本のアパレルブランドやセレクトショップなどでもよく見るメルカドバッグが欲しくてベニートファレス市場へ行ったものの、これという柄を見つけられず。

というか、物が多すぎて、かつギッチリ重ねられていて、その中を物色しているうちに、自分がどんな感じが好きなのかがわからなくなってしまう。タペテの引きの良さとは大違い。こうなったら、日本の百貨店のほうが納得の一品が見つかりそう……。

ところで「ベニートファレス」とは、オアハカ出身の、先住民族から初めて選出された、1860年代の大統領です。メキシコシティ空港の別名にもなってます。

アルフォンソさんの車でモニュメントの前を通ったとき、ベニートファレス大統領の功績を話してくれたのを聞くまで自分が何も知らなかったので、念のため書きました。

 

その他オアハカでは、民芸品市場(Mercado de Artesanías de Oaxaca)、11月20日市場(Mercado 20 de Noviembre)、アバストス市場(Mercado de Abastos) にも行きましたが、正直言って、メルカドという語から連想するほどの活気が感じられませんでした。

どこも同じ物を売っていたり、空きブースもちらほら。

死者の日期間で休んでいるのか?またはコロナ禍の影響がまだまだ残っているのかもしれません……*3

 

セントロ散策

その他、名物のチョコレートドリンクを飲みながら、夕刻までひたすら歩きまわる。

やはり街全体が、死者の日のデコレーション。

道ゆく観光客の多くは骸骨メイク。

そしてまだまだ現役のビートル多め。

 

サンフェリペ墓地 Panteon San Felipe

web上にたくさんある死者の日の旅行記では、ほとんどの方が10月末のお墓飾り付けコンテスト的なイベントや、31日夜から1日にかけての Velada(夜の集い?)のことを書かれていて、11月1〜2日当日に関する記述は少ないので、見るべきポイントがいまいちわからない。

しかし11月2日夜にサンフェリペ墓地に行った方を見つけ、それがかなり良さげだったので、行ってみることに。

DiDiで行くつもりだったけど、車が見つからない。ホテルに戻ってタクシーを呼んでもらうっていうのも面倒……

「行きはタクシー、帰りは徒歩」と書いていたのを思い出して、歩けない道ではないってことなので、私も歩いてみることに。*4

Google mapでは約1時間。実際歩いてみると、途中、暗くて寂しい区間もあったけど、舗装が崩れてるところでつまずいてひどく転んだりもしたけど、なんとかサンフェリペ墓地にたどり着いて……びっくり!

墓地の入り口脇には屋台が並び、墓地に入るとすごい盛りあがり。ライトアップされ、人がわんさかいて、バンド演奏も。

www.instagram.com

飾り付けに力が入っているお墓では、家族が集まってワイワイやってる。

ここで勉強の成果を……

¿Puedo tomar una foto? 写真を撮ってもいいですか?

みなさん快諾してくれて、なんならお墓に座ってなんか食べてる子供を「おい、写真撮るからちょっとこっち来な」てな感じでどかしてくれたり。


夜の墓地でこんな盛り上がるのは、やはり珍しい光景で、観光客もたくさん。

だけどよく考えると、日本人だってお盆に朝まで踊ってるよね? なんだかやっぱり親近感わく。

それにしても、夜の墓地に集うこのたくさんの人々は、ここまでどうやって来たんだろ……

まさか、私だけがトボトボ徒歩で来たの?

屋台でオアハカチーズ入りの揚げたてパンツェロッティみたいなの(食べるのに両手ふさがってるし熱いしで画像なし・めちゃ美味しかった)を食べて、ホテルに帰ります。もちろんまた徒歩で。

ちなみに、墓地前の道は自動車道と歩道に分かれていて、Google mapだと歩道側をおすすめされますが、暗くて足元も悪いので、車道側の歩道(幅狭め)を歩くほうが良いのではと思います。

また、このあたりは高級住宅街ぽくて、おしゃれな豪邸が並んでいる区間もあり、さほど怖い夜道ではないです。

 

このようにして死者の日を堪能。

初日とは思えない密度の濃さにびっくり。

*1:著名人のお墓を訪ねる活動をする人

*2:万里の長城も、八達嶺よりも司馬台が好き

*3:あるいは自分の感覚が老いたのか

*4:旅行ガイドブックなどを見ていていつも思うのは、行き方は書いてあるけど帰り方がなぜ書いていないのかってこと。

行きの逆ってことなんだろうけど、おそらくその方も、セントロからはタクシーで行けたけど、帰りは車を見つけることができなかったのではと想像